私の好きなシャア
シャアと言えば、「機動戦士ガンダム」のストーリーを知らない人でもその存在を知っているくらい有名なキャラクターだ。まずは今では固有名詞ともなり定着している「赤い彗星」から始まり、「3倍早い」など、キャラクターの世界観までが一般化している。主役だったアムロの方は、ただ単に「アムロ」というと90年代のアイドル・安室奈美恵と間違われるのに、シャアはいつまでたってもシャアだ。さらに名言も数多く残している。まずは「認めたくないものだな、自分自身の若さゆえの過ちというものを」だ。この時、階級は少佐とはいえ年齢は20歳。今でいえば成人式を終えたばかりの若者だ。しかも下士官には、どう見てもシャアより年上に見える部下も揃っている。それ以前の戦い(ルウム戦役)で、戦艦5隻を独りで沈めたからといっても、世間から見たら若造である。その20歳そこそこの若者から繰り出される言葉。なんか若造にしては非常に重すぎると感じてしまう。さらにその後、友人・ガルマを陥れた後に、ギレンの名演説を聞きながらバーで独り囁く「坊やだからさ」の名言。これも日常の至る個所で真似した人は多いはず。ただ、20歳の頃真似したかなと言えばそうではなく、結構年齢がいってから、宴会等の席上で使用した記憶があるがある。つまり、シャアの名言は、とてもその年齢に合わない言葉で一つ一つが重いのである。主人公・アムロの名言「父さんにも殴られたことがないのに」に比べると、人間の器の違いが出過ぎてしまう。これがシャアの魅力なのだろう。
超時空要塞マクロスの話。
ガンダムやボトムズなどロボット系アニメがアニメ界を席巻していた頃、同じロボット系アニメでも異色の作品があった。「超時空要塞マクロス」だ。他のロボット系アニメが敵との戦いに全力を注いでいたのに比べ、マクロスの主軸は恋愛模様の行く末がテーマ。敵との戦いに勝つか負けるかよりも、ヒロインの恋が花咲くかどうかが見ものだった。その傾向は、テレビ版よりも劇場版の方がさらにコンセプトがはっきりしたように思う。恋の三角関係を繰り広げたのは、人々を和ますアイドル歌手のリン・ミンメイと、主人公で可変戦闘機バルキリーのパイロット・一条輝、そして、頭の固い年上オペレーターの早瀬未沙の3人。テレビ版ではここに、リン・ミンメイの従兄リン・カイフンが入りドロ試合に変化するのだが、劇場版では分かりやすい三角関係に留めている。本来なら作品の流れ上、マクロスと敵のゼントラーディとの闘いが主軸となるはずだが、マクロスが出てきた印象がほとんどない。それどころか敵が恋愛行為をデカルチャーとして恐れ、恋愛に関する事柄がひたすらクローズアップされている。特にアニメ界に今なお君臨する名曲「愛おぼえていますか」が、戦闘中にリン・ミンメイによって初披露された時などは、敵方は一斉に「プロトカルチャー」と言って歌自体を恐れ、マクロス自体の威厳は全くないといっていい。最後にはプロトカルチャーたる歌を披露したリン・ミンメイ独りで敵と和睦に至った。
リン・ミンメイ、最強である。ただ恋愛には完敗してしまったようですけどね。
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